2014年10月20日月曜日

漆のごとき黒


黒如漆



黒きこと漆(しつ)の如し



註:
一面に黒漆を塗ったように真っ黒け。五行思想では、「黒」は一切の色の原点であり、原初の混沌を意味する「玄(くろ)」とも通ずる。つまり一切の分別、判断を受けつけない原初の消息をいう。祖堂集九・九峰道虔の語に「聖人の迷いは漆のように黒く、凡人の迷いは日のように明るい」。

出典:句双紙 (新日本古典文学大系 52)




2014年10月18日土曜日

水は流れ海へ


水流元入海

月落不離天



水 流れて 元 海に入り

月 落ちて 天を離れず



註:
禅宗の坊さんが、葬式のときに引導を渡します。そのときの最後に、この言葉がよく使われます(足立大進)。

出典:「即今只今」足立大進




2014年10月17日金曜日

脚下をみよ


看脚下



脚下(きゃっか)を看(み)よ



出典:禅林句集 (岩波文庫)




さらにいえ


更道



更(さら)に道(い)え



出典:禅林句集 (岩波文庫)




さもあらばあれ


恁他



恁他(さもあらばあれ)



出典:禅林句集 (岩波文庫)




尋覓をやめ、等閑にみる


胡言漢語休尋覓

刹竿頭上等閑看



胡言漢語(こごんかんご)
尋覓(じんみゃく)することを休(や)めよ

刹竿頭上(せっかんとうじょう)
等閑(とうかん)に看(み)よ



出典:禅林句集 (岩波文庫)




春を探る [戴益]


終日尋春不見春

杖藜踏破幾重雲

歸來試把梅梢看

春在枝頭已十分



終日春を尋ねて春を見ず

藜(あかざ)を杖つき踏破す幾重の雲

帰り来りて試みに梅梢を把りて看れば

春は枝頭に在って已に十分



出典:禅林句集 (岩波文庫)